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痛風とは

痛風とは、血液中の「尿酸値」が異常に高くなり、排泄しきれない分が 結晶化し、主に足の親指の付け根に付着し、ある日突然、腫れや 発赤と、激烈な痛みを伴う疾患です。この文字通り「風がふくだけで痛い」 といわれる痛風発作は、一時的なもので、約1週間程で治まりますが 放置しておくと必ず、約半年~1年後に再発するといわれます。 そして、次第に発作の間隔が短くなり、やがて足首や膝、肘、手、 耳にまで腫れが及んでくることもあり、最悪はその患部の関節を 破壊してしまうといわれています。このころには腎機能などにも 障害(腎盂腎炎など)がでてくるとされています。 この疾患の歴史は古く、古代ギリシャの医師ヒポクラテスが 「歩行困難の病」と残しているようです。17世紀では、Sydenhan が自分の痛風を詳細に記しました。18世紀ではシューレ(スウェーデン の化学者)とウラストン(英国の化学者)がそれぞれ、尿路結石と 痛風結石から尿酸を発見したといわれています。


痛風の症状

【関節炎】
最初のうちは、ある日突然起きる痛風発作による急性関節炎が繰り返されます。 最も多く発症する部位は、足の親指の付け根といわれ約75%でついで、足首、 膝などがあげられます。ごくまれに肩関節や股関節にもみられるようです。 繰り返すうちに、発作の間隔が短くなり、腫れや痛みも悪化していきます。 あげくに、慢性痛風や尿酸塩の結晶の炎症反応で関節軟骨及び、軟骨下の 骨がただれ、重症の変形関節炎などの機能障害を起こす恐れもあるといわれます。 特徴は、覚えのない突然の激痛で、しかもたいていの場合は片側に多く 発症後約24時間で激痛と腫れがピークに達するといわれています。 また、ほとんどの患者さんは男性で、女性は、まれといわれます。

【結節性】
結節の形成は発症後約10年程といわれ、尿酸のナトリウムなどの結晶が 組織などに沈着するためといわれています。軟骨下や関節の滑膜、アキレス腱、 膝の周囲や四肢の関節周囲にできるとされています。耳の軟骨も結節は好み ますが、まれのようです。


痛風の合併症

痛風の合併症は多く色々なタイプがあります。

・肥満
・痛風腎
・高血圧
・糖尿病
・高脂血症
・虚血性腎疾患
・高コレステロール血症
・脳アテローム硬化症など
・尿路結石

●痛風結節
前述以外では極めてまれに、鼻軟骨や舌、声帯、心筋及びその付近にできることがあるようです。

●痛風腎
慢性痛風により、腎機能(排泄機能など)が低下した状態です。蛋白尿や尿毒症などを併発しやすくなるといわれています。

●尿酸結石
欧米では結石の約10%が尿酸結石といわれています。またこのタイプは痛風の約20%に併発されるようです。人間の尿は普段夜間が最もpHが低い酸性で、早朝に急激にpHがあがり、日中は弱酸性に維持されるといわれます。腎障害の併発の特徴は日中でも、尿のpHが低いとされます。


痛風の原因

かつて、日本では痛風はあまり聞かない疾患でした。しかし 近年では、1986年で約25万人だった患者が、1998年 では約倍の59万人程に急増しているといわれています。 これは、食文化の欧米化や飽食の結果だといわれます。 私たち日本人は、昔は肉食の習慣もあまりなくまた、 尿酸の元のプリン体を多く含むビールなども飲む習慣が あまりありませんでした。
現在では、食文化の変化と共に肥満化などが加わり さらに尿酸の体内への蓄積を助長させているようです。 尿酸とは、簡単に説明するとタンパク質の燃えカスです。 普段、生体内には常に尿酸が存在しています。正常では 約1200mgといわれ、そのうち1日に約700mg排泄 され、またほぼ同量産生されているといわれます。 この尿酸は、腎臓によりろ過され尿中に排泄され、 その他は、排便により排泄されます。しかし、プリン体 を多く含む食品をとり過ぎる食生活を続けたりなどして 尿酸が過剰産生され、排泄能力を上回ったり、排泄機能 などが低下すると、結晶化していまい、関節部に付着すると 痛風発作が発症します。血中で尿酸が溶ける量は 約7.0~8.0mg/dl(尿酸値)といわれますのでこの数値以上 の人はかなり注意が必要でしょう。

【尿酸値上昇の起因因子】

・遺伝的なもの
・暴飲暴食
・大酒
・他疾患の影響
・ストレス
・薬物の影響など


痛風の予防法

【日常生活では?】

・プリン体が多い食品の制限・
ビール、レバー類、白子、あんきも、海老など甲殻類貝類、かつお節、煮干などは特にプリン体が多いと いわれます。

・肥満解消・
総カロリーなどに気をつけ、偏食せず、早食いを避ける。また、糖質やタンパク質を過剰摂取しない。

・大酒を避ける・
ビールはプリン体が多い飲み物として知られています。また、ワインなども多いようです。焼酎類のような蒸留酒は比較的少ないとされてますがなによりも飲みすぎず、適度に休肝日などを作ることが大切でしょう。

・軽めの運動・
ウォーキングなどの有酸素運動がいいとされます。汗をかきすぎた脱水症状や、無酸素運動などはかえって尿酸値を上昇させます。

・充分の水分補給・
最低約2リットル以上摂る努力をし、1日の尿量も2リットル以上にするようこころがけましょう。

・ストレスは解消・
精神的ストレスはうまく解消し、リラックスできるようここがけましょう。


痛風の治療法

【発作時】
・患部のアイシング
・患部は安静にする。もんだり押したりは厳禁!
・禁酒!
・自己判断で薬物を使用しない
・早急に医者に行く

【病院では?】
・非ステロイド抗炎症剤・
俗に言う、消炎鎮痛剤です。短期に限り、多めに使用すると効果的ですが、腎機能低下や胃潰瘍などの人は必ず医師に相談してください。

・コルヒチンなど・
以前は発作の予兆、発作時に1錠、約1時間おきに服用して、特効薬などといわれていましたが、現在は多量服用による副作用(下痢など)などの観点から、使用を疑問視するようです。最近では「ボルタレン」や「インドメタシン」などの方が一般的だとされています。

・副腎皮質ステロイド剤・
重度の発作の時に使用したりします。(一般的にはまず使用しない)抗炎症作用が強く、内服の他、静脈注射は特によく効くようです。


発作が治まったら、次は高尿酸血症治療や尿路の管理、食事療法の指導などに移ります。尿酸排出困難型は排出を促す、プロベネシドや ベンズマロン(ユリノーム)など使用したり、尿酸過剰産生型には 生成抑制剤のアロプリノール(ザイロック)などを使用するのが 一般的といわれます。