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脳血管障害とは 脳血管障害の種類 脳血管障害の症状 脳血管障害の合併症
脳血管障害の原因 脳血管障害の予防策 脳血管障害の治療法 脳に良い食べ物

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脳血管障害とは

脳の血管の異常が引き金になって現れる脳・神経系の障害を「脳血管障害」といい、そのなかで、脳の血管が何らかの原因で破れたり詰まったりして急激に起こる発作性の障害を脳卒中とよびます。「卒中」とは、「突然意識を失って倒れること」という意味です。
脳卒中は突発的な発症が特徴で、突然、手足がしびれたり動かなくなったり、 言葉が話せなくなったり、あるいは意識がなくなったりして、生命の危険を伴う場合も多く、麻痺や言語障害といった後遺症を残します。

脳卒中は、脳の血管が破裂して起こる「脳出血」や「くも膜下出血」といった出血性病変と、脳の血管が閉塞して起こる「脳梗塞」や「一過性脳虚血発作」などの虚血性病変とに分かれます。脳出血のことを「脳溢血」ともいい、脳梗塞は「脳軟化症」といわれます。

脳血管障害での死亡における約60%は脳梗塞によるもので、25%は脳出血、10%をくも膜下出血が占め、残りがその他の要因によるものです。
一般に男性は女性の2倍近く脳血管障害を起こしやすいといわれていますが、くも膜下出血については女性に多くみられます。また、日本人の脳血管障害の発症率は、欧米人より2~3倍高いといわれています。


脳血管障害の種類

脳血管障害のうち急激な発作性の障害を脳卒中といい、脳の血管が破裂して起こる「脳出血」や「くも膜下出血」といった出血性病変と、脳の血管が詰まって起こる「脳梗塞」や「一過性脳虚血発作」などの虚血性病変とに分かれます。脳梗塞は、さらに「脳血栓」と「脳塞栓」などに分けられます。

●脳出血  
脳の細小動脈が破れて出血し、脳の中に血腫ができて神経繊維や脳細胞を傷害するもので、ほとんどが高血圧に起因するもので、動脈硬化によりもろくなった血管を破裂させまて生じます。脳のどの部分にどの程度の出血が起きるかによって症状はまちまちですが、多くの場合、気分が悪くなり、頭痛、めまい、吐き気などを訴え、嘔吐、失禁などもみられます。重症の場合には昏睡状態に陥り、いびきをかき、そのまま死亡してしまうケースもあります。比較的軽症の場合でも、半身に起きる顔面や手足の麻痺、言語障害、感覚麻痺や過敏症、意識障害などが生じ、回復後もこれらの症状が後遺症として残ることが少なくありません。 脳出血は作業中や精神的興奮から急に血圧が上がったときに起こりやすいといわれます。

●クモ膜下出血
クモ膜下とは脳を覆う硬膜、クモ膜、軟膜という三枚の薄い膜のうち一番内側の軟膜と二番目のクモ膜との間のことです。クモ膜下には比較的太い動脈が走っていますが、その動脈が枝分かれする部分にできる動脈瘤が破れて出血を起こすのがクモ膜下出血です。働き盛りの40~50歳代に多い疾患です。主な原因は高血圧ですが、遺伝(による脳動脈瘤)、動脈硬化、脳動静脈奇形なども要因に挙げられ、正常な人でも発症します。
症状は、突然、頭全体あるいは後頭部から首筋にかけて、頭が割れるような激しい頭痛を起こすことが特徴です。吐き気や嘔吐、髄膜刺激症状(ケルニヒ徴候)を伴い、ひどい場合は意識の混濁も起こります。脳自身が傷害される訳ではないので、手足の麻痺が残ることはほとんどありませんが、脳血管攣縮による脳梗塞が起きたり、後になって水頭症を起こすこともあります。
くも膜下出血は、発症と同時に2割が即死し、手術の前までに3割が、さらに出血の後遺症で2割が命を落とすか寝たきりになるという大変怖い病気です。

●硬膜下血腫
頭を強く打つなどの外傷によって、硬膜とクモ膜の間に出血を生じます。急性型と慢性型があり、慢性型の場合は頭を打って2~3ヶ月してから症状を出すことがあります。治療法は血腫除去です。

●脳梗塞 
脳の血管が血栓によって詰まり、そこで血液が止められてしまいその先の組織に酸素と栄養素が供給されず、脳組織が壊死して脳卒中の症状を起こす疾患です。原因となる血栓がどこで発生するかによって、「脳血栓」と「脳塞栓」に分けられますが、いずれも動脈硬化があると血管が塞がれやすくなります。脳卒中における発症の割合は、脳出血が30%であるのに対し、脳梗塞は70%と、以前に比べて増加傾向にあります。

●脳血栓
脳動脈の内腔が狭くなって、血流量が減少して、脳組織が酸素・栄養不足から変性壊死し、機能が消失した状態をいいます。脳の中の血管で血栓が作られ、そこの部分の血管の内膣を塞いでしまうことによって発症します。動脈効果の進んだ高齢者に起こりやすく、また、冬などの血圧が低いときでもよく起こります。太い脳動脈が血栓により少しずつ詰まっていき脳梗塞になる「アテローム血栓性梗塞」と、脳内の細い穿通枝が詰まって小さな脳梗塞を起こす「ラグナ梗塞」があります。症状の前触れとして、時々短時間のめまい、しびれ、手足の軽い麻痺、言葉のもつれなど一過性脳虚血発作の症状を繰り返していることがあります。脳血栓では多くの場合、意識障害の出方は軽いのが普通です。

●脳塞栓 
心臓など脳以外の場所でできた血栓が血流にのって脳に運ばれ、そこで脳血管を塞いでしまう疾患です。脳血栓とほとんど同じ症状がみられます。血栓は心臓にできることが最も多く、弁膜症や生まれつきの心臓病、あるいは心筋梗塞などで血栓ができることが主な原因です。めまいや痺れなどの前触れのある脳血栓と比べ、脳以外の場所から運ばれた血栓が脳血管の中で詰まる脳塞栓は、何の前兆もなく突発的に発症するのが特徴です。

●一過性脳虚血発作 
脳の循環障害により一過性に脳局所症状を呈する発作で、多くは数時間以内に回復します。運動麻痺、感覚障害、失語症、視力・視野障害など虚血部位に対応した症状が現れますが、原因には頸動脈や脳動脈の動脈硬化性病変から剥離した微少な血栓による小塞栓が考えられます。 

●高血圧性脳症
急な血圧上昇により、脳圧が上がり脳にむくみが生じた結果、激しい頭痛、悪寒、嘔吐、視力低下、軽い意識障害、物忘れ、言語障害などが起こる病気です。時間の経過と共に痙攣、昏睡に陥ることもあります。この症状は腫瘍や妊娠中毒症、腎臓病など元の病気を治療して血圧を下げることで快復します。

●脳血管性痴呆 
老年痴呆には、脳血管性痴呆と原因不明のアルツハイマー型老年痴呆があります。脳血管性痴呆は脳の動脈硬化によって細い血管があちこちで詰まり、脳の機能が全体的に低下するために現れる痴呆です。多くは脳卒中(ほとんどが脳梗塞)が原因となっています。アルツハイマー型老年痴呆と違い、脳血管性痴呆で人格が崩壊することはありません。
根本的な治療法はなく、片麻痺、歩行の障害、動作の遅さ、発音の不明瞭などの症状から、進行すると言葉も発せず、飲み込みも出来ず、寝たきり状態になります。

●もやもや病(ウィリス動脈輪閉塞症)
頭蓋内(内頚動脈終末部からウィリス動脈輪部位)での主幹動脈が徐々に狭くなっていく病気で、もやもやした異常血管網を示します。若年者では虚血性障害、成人では出血を起こすことが多く、原因はよく分からず手術や治療薬に根治性はありません。

●その他
1)血管奇形(海綿状血管腫、静脈性血管腫など)
2)特発性頚動脈海綿静脈洞瘻
3)その他(硬膜動静脈奇形など)


脳血管障害の症状

脳血管障害による症状には、一般的に意識障害、片マヒ(半身不随)、言語障害、視野障害などがあります。脳にはたくさんの機能があり、脳のそれぞれの部位で仕事の分担が決まっています。したがって、こうした脳疾患の症状は、原因が脳血管障害に限らず、脳腫瘍であれ、脳挫傷であれ、障害を受けた脳の部位によって決まります。
中でも次のような症状はきわめて重症で、ち司祭の高いものなので、緊急治療を要します。
1)強い吐き気や、嘔吐の繰り返し
2)両方の眼球のつり上がり、斜め上の方向を睨んだまま動かない状態
3)ぜいぜいする、荒く不規則な呼吸
4)40度以上の高熱
5)1時間以上の意識不明の状態
6)昏睡状態

なお、個々の脳血管障害の症状については、「脳血管障害の種類」をご参照ください。


脳血管障害の合併症

脳血管障害の場合は、合併症というより神経マヒや失語症、関節の拘縮、栄養不良、コミュニケーション能力などの後遺症が深刻です。後遺症を少しでも抑えるには、とにかく早期の治療しかありません。 なお、脳血管障害の合併症といったほうが適切であるものに、「認知症」(痴呆症)があります。これには脳梗塞の多発によるものが大部分(70~80%)を占めます。脳血管障害により脳の血流量や代謝量が減少して生ずると考えられますが、その程度や範囲は認知症の程度と関係します。


脳血管障害の原因

脳血管障害の原因は、一般的には軟膜や脳の血管からの出血、脳血管を詰まらせる血栓、脳の血流を妨げるコレステロール含有アテローム斑の形成などです。
脳卒中を起こす人は、必ずそれにふさわしい危険因子をもっており、たとえば、動脈硬化を生じる高血圧 糖尿病 高脂血症は、脳卒中の三大原因といわれています。これに肥満が加わると”死の四重奏”ということになります。その他、心臓疾患、高尿酸血症、加齢、飲酒、喫煙、脱水症状、ストレスと疲労なども、危険因子のひとつです。
脳出血などの出血性病変は、主に高血圧が血管破綻の原因となり、脳血栓の誘因は動脈硬化、脳栓塞では心臓疾患が主因となります。
また、脳血管障害は女性よりも男性に多い傾向があります。これは女性ホルモンが動脈硬化を抑制したり、血小板の凝集を抑えるといった働きに関与しているためであるといわれます。また、しばしば家族内発症もみられることから、遺伝的な要素も考えられます。

なお、個々の脳血管障害の原因については、「脳血管障害の種類」をご参照ください。


脳血管障害の予防策

脳血管障害の主なリスクファクターは、加齢、生活習慣病、生活習慣そのものだといわれています。とりわけ、高血圧・糖尿病・高脂血症・肥満が揃うと「死の四重奏」と呼ばれ、著しく死亡率が高くなります。4つが揃わなくても、特に「高血圧」は他に比べて血管障害との関連性が圧倒的に高いといわれています。

脳梗塞あるいは脳出血によって完全に障害されてしまった脳細胞は、 どんな薬によってもあるいはどんな手術によっても、元通りに回復させる ことはできません。ですから、脳血管障害の予防は、生活習慣を見直し、生活習慣病を治療するしかありません。特に高血圧患者はとにかく早期に高血圧の治療をしておく必要があります。また、糖尿病も脳血管を傷害するため、適切な血糖コントロールが大切です。さらに、血栓をつくって脳血管を詰まらせるリスクがある心房細動や不整脈といった心疾患も、治療の必要があります。生活習慣では、とくに禁煙が最重要。喫煙も脳血管障害の重大な危険因子のひとつです。


脳血管障害の治療法

脳血管障害、それも突発的な脳卒中の治療は、時間との勝負です。患者をできる限り早く病院に搬送し、脳出血性なのか脳梗塞なのかを判断し、発作から3時間以内に治療をスタートすることが望まれます。これが救命救急措置です。
次に、患者の予後を少しでも良好なものにして、社会復帰できるよう回復させるための長期的措置を考えなくてはなりません。それには何といっても再発を防ぐことです。脳卒中は概して再発するごとに死亡率や後遺症の程度が跳ね上がり、予後を悪化させます。再発を防止しながら、少しでも機能を残すためのリハビリが必要です。

具体的な脳血管障害の治療には、「外科的治療」と「内科的治療」があります。最近ではその中間ともいえるカテーテルを用いた「血管内治療」も増えてきました。また、いずれの治療法においても、栄養を中心とした全身管理も並行して行われます。

1)外科的治療
脳出血のような出血性病変に対しては、開頭して脳の中の血腫を取り去る治療を行います。原因が脳動脈瘤の破裂であれば、出血元の動脈瘤をクリッピングして出血を止めます。
また、脳梗塞で頚部頚動脈や脳の比較的大きい血管に閉塞や狭窄があれば、外科的に治療するケースもあります。
術式には、頭蓋骨に小さな孔を開けて血腫を吸引する定位的血腫吸引術と、開頭血腫除去術がありますが、吸引術は身体的負担が小さいので、高齢者に適しています。
その他、頚動脈の内面にたまった内膜の肥厚した部分を取り去って血管の内腔を広げる頚部頚動脈内膜切除術や、頭皮にある血管や足の静脈などを脳の血管に吻合してつなげるバイパス術などもあります。いずれも一時的に脳の血流を遮断する必要があるので、手術は迅速に行う必要があります。

2)内科的治療
ほとんどの脳梗塞の場合、基本的に薬物療法を主体とした内科的治療が行われます。血栓溶解剤や血流改善剤の投与などが主な処方です。また、小さな脳出血でも、手術をせずに止血剤を投与したり、血圧のコントロールや脳浮腫の治療をするといった内科的治療が中心となります。外科的治療が選択される場合でも、これらの内科的治療は術中術後を問わず実施されます。
なお、脳塞栓を起こすと、10~20%の確率で心臓などに残った血栓が再びはがれて再発を招く危険性があります。再発が予想される場合は、抗血栓剤を投与します。慢性期には脳卒中後遺症を軽減するために、脳循環改善薬、脳代謝改善薬などが使われます。内科的治療で効果がみられないときや、一過性脳虚血発作後の脳梗塞発作予防などを目的として、外科的治療による血流回復が行われることもあります。

3)全身管理
脳血管障害(脳卒中)を起こす危険因子として、高血圧・糖尿病・高脂血症・肥満といった”死の四重奏”などの生活習慣病が第一に挙げられます。これらは同時に治療の妨げになることも多いことから、脳卒中の治療に際して、これらの合併症の治療も行われます。とくに脳卒中の急性期には血圧や血糖が大きく変動することが多く、血圧や血糖のコントロールは必須です。また、意識障害を伴う場合は、呼吸不全や肺炎を合併する危険があるので、呼吸管理も重要な治療となります。重度の意識障害や神経症状がある場合、発症から約1週間の間は手術などの治療が優先されますが、その後は栄養管理も重要な問題となります。場合によっては点滴などによる経管栄養を始める必要があります。

4)リハビリテーション 
脳卒中による障害は、損傷を受けた脳の部位と程度によって決まります。また、発作後3時間以内に適切な処置が行われたかどうかによって、後遺症の程度が違ってきます。重症の人ほど多くの症状が現れるものですが、後遺症を少しでも軽減し、残された機能を生かして社会復帰するために、急性期から積極的にリハビリテーションを行うことが必要です。
早期のリハビリによって、肺炎などの合併症が減少し、回復し得る到達点までの時間も短縮できます。 具体的には、当面の生命の安全が確認された後には、使用されない機能を少しでも低下させないためのリハビリが実施され、安定(回復)してきたところで、失われた機能を少しでも取り戻すための療法を行います。
こうしてリハビリテーションは、社会的な立ち直りを目指すという側面も兼ねていますが、実際には、さまざまな治療やリハビリテーションを行っても、神経の後遺症は完全に回復することはなく、またリハビリが可能な期間は一般に3~6ヶ月だといわれています。

●血管内治療
大腿動脈からカテーテルと呼ばれる細い管を入れ、コンピューターで作成した患者の脳血管のロードマップをなぞるようにして複雑な脳動脈の中を病変部まで到達させ、いろいろな道具や材料を使って血管の中から治療します。元々、外科手術の困難な病変、高齢者、余病があり外科手術に耐え得ないケースのために開発された治療法ですが、開頭せずに正確で安全な治療が可能となり、有効性も認められて適応が広がってきています。

●鍼治療 
中国では、脳卒中は鍼灸適応症の中でも最も多い疾患の一つとも言われるくらい、鍼によるリハビリテーションが浸透しています。鍼により新陳代謝が活発になり、血流を促進することで、再発を防ぐといったことも期待できるようです。


脳に良い食べ物

1.記憶力を向上させる「レシチン」食品:豆腐、みそ、納豆、クルミ、松の実
2.脳に活力を与える「脂肪」食品:ゴマ、いわし、クルミ、豆
3.頭脳回転を早くする「タンパク質」食品:牛乳、豆乳、のり、昆布、わかめ、魚、貝類
4.脳のエネルギー源になる「糖質」食品:米、むぎ、そば、ジャガイモ、サツマイモ
5.思考力を向上させる「ビタミンB」食品:酵素、小麦胚芽、緑黄色野菜、うなぎ、いわし、豆
6.ストレスを解消してくれる「ビタミンC」食品:トマト、ニンジン、みかん、オレンジ、レモン、緑黄色野菜、のり、サツマイモ
7.学習能力を向上させる「ビタミンE」食品:玄米、ゴマ、緑黄色野菜、小麦胚芽
8.集中力を向上させる「カルシウム」食品:ゴマ、いわし、クルミ、豆乳、牛乳

☆反対に紅茶やコーヒーなどカフェイン飲料、砂糖や調味料がたくさん入っている食品、ダイエット飲料、無糖ガム、冷蔵庫に長く保存した肉類や魚、古い油で揚げたもの、インスタント食品や加工食品などは、脳に良くありません。