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脳腫瘍とは 脳腫瘍の種類 脳腫瘍の症状 脳腫瘍の合併症
脳腫瘍の原因 脳腫瘍の予防策 脳腫瘍の治療法 脳腫瘍の診断

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脳腫瘍とは

脳腫瘍は、脳の組織中の異常細胞が増殖する疾患です。 この疾患には、良性と悪性があり、さらにその細胞の 形質などで細かく分類されます。良性は脳組織外に 発症するケースが多く、髄膜腫や下垂体腺腫、 神経鞘腫などがあり、ほぼ完治するといわれます。 一方、悪性腫瘍は脳組織内に発症し組織自体から 発症する「原発性脳腫瘍」とガンなど転移からの 「転移性脳腫瘍」があり、一般に脳腫瘍とは 前者をさします。


脳腫瘍の種類

●悪性脳腫瘍(神経膠腫)
星状細胞腫、乏突起細胞腫など

●良性脳腫瘍
髄膜腫、聴神経腫瘍、脳下垂体腫瘍など

さらに細かくは下記のとおりです。

                        【グリオーマ(神経膠腫)】
脳のガンといわれる代表的悪性腫瘍。細胞形態により症状も軽度、重度に わけられ、通常では成人の大脳部などに発症し、小児では小脳や脳幹など に発症するといわていれます。

【小脳星細胞腫】
小脳の嚢胞性結節性星細胞腫ともいわれ、脳圧が高まり、頭痛や吐き気 嘔吐などと、さらに失調性歩行障害(チドリ足など)が特徴とされます。 しかし、このタイプは例外的で良性が多く、手術で結節を的確に摘出 できれば、治るといわれています。

【幹グリオーマ】
脳幹(延髄・橋・中脳・間脳)は文字通り、脳の幹であり、呼吸中枢 など司る重要な部位です。小児のグリオーマの約43%はここに発症 するといわれ、顔面麻痺や複視(二重に見える)さらに、運動神経麻痺 による歩行困難などがあらわれます。この部位は摘出が不可能とされ、 放射線治療が主です。約半数は消失するとされますが、これも一時的で 半年前後で再発を見、発症後約1年前後で死亡してしまうといいます。 最も悪性の中で治癒しずらいタイプとされます。

【大脳グリオーマ】
脳周囲へ、まるで根がはうように広がりをみせるといいます。 腫瘍の全摘出は不可能とされ、放射線及び化学療法を行います。 星細胞腫は約5~10年再発を見ませんが、膠芽腫は 約1年前後で再発することが多いようです。

【髄芽腫】
小児脳腫瘍の中で2番目に多いとされる、小脳部の悪性腫瘍です。 激しい頭痛、吐き気や嘔吐を伴い運動障害へと進行していきます。 治療は摘出術及び放射線療法で、脳全体と脊髄に行います。 (脳内に転移しやすいため)さらに化学療法を併用することにより 最近では、5年生存率が約70~80%にまで延び、10年以上の 生存者も少なくないといいます。腫瘍治療で最も進化したタイプで 近い将来、完治するのでは、といわれています。

【胚細胞腫瘍】
松果体、脳下垂体周囲に多く発症する腫瘍で(9~20歳) 小児では約11.8%を占め圧倒的男児(約70~80%)が多い 特徴があるとされます。様々なタイプがあり予後も異なります。 最も多い「ジャーミノーマ」は放射線が有効で、治癒が可能と いわれています。また「成熟型奇形腫」は良性とされ、摘出術に より治癒するとされます。しかし、その他の胎児性ガンや絨毛ガン、 卵黄脳腫、混合型などは重度の悪性とされ、放射線、化学療法を 行っても約1~2年で再発を見ることが多いといいます。 最近では化学療法も進歩し(プラスチンなど)効果があがり 長期の生存者も増えてきているといわれています。

【頭蓋咽頭腫】
このタイプは先天的疾患のひとつと考えられ、小児では4番目に多い 腫瘍といわれ、良性とされています。ですから早期発見できれば 全摘出により、治癒可能といわていれます。しかし、悪化してしまうと 組織に入り込んでしまい、全摘出が不可能となり放射線療法を行います。 これにより、10年生存率が約80%になるといわれます。 また、下垂体ホルモン分泌が低下する(腫瘍圧迫)ため、 ホルモン療法を要するようになります。


脳腫瘍の症状

3兆候として「頭痛」「吐き気」「嘔吐」などとされています。

【頭蓋内圧亢進】
狭い頭蓋内で腫瘍により脳を圧迫してしまうと内圧が上昇し、 継続的に頭痛があったり、吐き気や嘔吐があらわれるといいます。 特に頭痛では起床時に強く症状がで、悪化するとケイレンや失神 などを伴うことがあるようです。また、嘔吐の特徴は噴出すように 吐き出す噴出性嘔吐などがあり、これらの症状がでた場合は早急に 医師の診断が必要とされます。

【局所的症状】
運動や感覚などの機能は脳の中で役割分担されています。したがって部位により 症状も異なります。前頭葉に発症すると、言語障害、性格変化や半身麻痺などの 症状がでたり、後頭葉に発症をみると視野狭窄や欠損があらわれるというような ぐあいです。また、下垂体、松果体、視床下部付近に発症すると、動眼神経障害に よる複視、内分泌障害による成長障害や月経障害などをみる場合があるとされ、 小脳及び脳幹部では、運動障害、顔面麻痺やめまいなどもあらわれるといいます。

脳腫瘍は、病院の検査で偶然発見されるものから、突発的にてんかん症状(ケイレン) をみせるもの、または日常生活においての変化(朝の頭痛、視力・感覚障害、言語障害 など)様々ですので、少しでもおかしいと感じたら医者の診断をうけることを おすすめします。


脳腫瘍の合併症

【手術後の合併症】
術後1ヶ月以内の死亡率は約0.6%、術後の運動・感覚機能低下 (後遺症的なもの)は約1.4%といわれています。 また、良性も悪性の場合も他の合併症を併発することにより さらに悪化したり致命的になることもあるとされています。

・摘出後の患部周囲の強い腫れ
・摘出部位からの出血
・髄液の循環障害などによる水頭症
・意識障害、麻痺及びケイレンなどの神経症の悪化
・患部の化膿性感染症及び髄膜炎など
・全身における合併症
 肺炎、肺梗塞、心筋梗塞、消化管出血、腎不全、肝不全、血液凝固異常及び多臓器不全など
・その他、及び原因不明の脳機能の低下など

しかしこれらは、脳腫瘍に限らず脳手術全般におこりうるものといわれています。


脳腫瘍の原因

脳腫瘍の原因は放射線や化学物質(ニトロソウレア、メチルコラントレンなど) 遺伝子異常などがあげられますが、はっきりとした発生原因は不明とされます。 しかし、腫瘍の悪化を助長するものとして、高タンパク、高脂肪の過剰摂取、 過度のストレスや喫煙などがり、また最近では、電磁波による影響も研究 されているようです。


脳腫瘍の予防策

日常生活においては、やはり規則正しい生活及び食生活でしょう。 適度な運動を行い、ストレス発散に努め、食事は高脂肪、高タンパク 高塩分の過剰摂取を控えるよう気をつけましょう。喫煙は言うまでもなく やめるように努力してください。 気になることがあったら、早急に脳ドックなどでCTやMRIなどを受診する ことが望ましいとされます。これにより早期発見・早期治療が可能です。 悪性腫瘍は早期発見ができないかぎり治癒は絶望的といわれています。


脳腫瘍の治療法

脳腫瘍には、「外科手術」「化学療法」「放射線療法」「免疫療法」 などがあります。

【外科手術】
顕微鏡を用い(マイクロサージェリー)微細な血管、神経を維持しながら 患部を摘出する最も有効な方法といわれています。しかし、良性の腫瘍でも 全摘できない部分、つまり手や足が機能する部位の腫瘍では、万が一正常部位 を損傷していまうと機能しなくなるため、全摘しないケースもあります。 この判断が非常に難しいといわれていますが、最近での医療技術と機器の 進歩は目を見張るものがあり、治療技術も日に日に向上しているといわれます。

【放射線療法】
腫瘍の治療には重要な治療法のひとつとされています。 単独で行う他、手術や化学療法との併用も行われています。 この際、患部のみに照射するようにし正常部位には照射しない ようにします。良性の場合でも、小さな神経鞘腫や髄膜腫には 最近ガンマナイフ(定位照射)が用いられ、これは、悪性腫瘍に もひじょうに有効とされています。

【化学療法】
抗がん剤による治療です。これは、手術や放射線療法と併用 併用され、経口、注射、局所投与などで行われます。 脳の血管には独自の関門があり、他のガンの全身的化学療法とは 異なり、薬が効きにくい場合もあるといわれます。 現在も、臨床研究にて様々な薬剤の組み合わせや投与法が研究 されています。

【免疫療法その他】
免疫力を高めるため「インターフェロン」などを投与する 場合がありますが、実際ではまだ有効性について討論 されています。また、悪性腫瘍への効果の有無が期待 される「遺伝子治療」は現在アメリカで臨床研究が 進められています。

この他では、新しい悪性腫瘍に対して 樹状細胞療法(Dendritic Cell, DC)や テモゾロマイド療法(Temozolomide) ウィルス療法などがいわれています。


脳腫瘍の診断

脳腫瘍が疑わしい自覚症状がある場合には、できるだけ早く診察を受け、症状の経過を詳細に説明して、神経学的な異常があるかを調べることが重要です。また脳に転移しやすいガンの治療を受けている場合にも、自覚症状が現れたらCTやMRIなどの精密検査を受ける必要があります。

1)CT、MRI
脳腫瘍が疑わしいなら、直ちにCTやMRIを撮らなくてはなりません。CTとMRIは現在1-2mm程度の大きさの腫瘍までも把握でき、大きさの変化や形状の時間的変化、周囲の脳との位置関係などを知ることができます。

2)脳血管造影
脳血管を照映することによって、腫瘍を向いている血管と腫瘍自体の血管等について詳細な情報を得ることができますから、診断と手術の検討に利用する重要な検査です。