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便秘とは

便秘(便秘症)とは、病気の名前ではなく、ひと言でいえば排便が順調に行われないという症状のことです。排泄物が長時間腸内にとどまって数日以上も排便がない状態が一般的ですが、たとえ1日1回排便があっても、水分が吸収されて排便に困難を伴う場合や、量が少なかったり、便がすっきり出た感じがない時(残便感)などは、「便秘」といえます。一方、排便が不規則であったり2~3日に1回であっても、お腹が張ったり、排便時に苦痛がなくスッキリした満足感が得られるのであれば、便秘ではありません。

便秘の原因は、寝不足をはじめとした不規則な生活やストレスなどで自律神経のバランスが乱れて起こると考えられます。副交感神経優位により大腸内で便を形成し、目が覚めて交感神経に切り替わって排便をするというメカニズムがうまく働かないと、便秘しやすい身体になります。また、水分や食物繊維の不足なども直接の原因になります。

便秘は万病の元ともいわれ、宿便はがんや多くの病気の危険因子と考えられます。規則正しい日常生活や、バランスの良い食生活を心がけ、便秘を招かないよう注意しましょう。

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便秘の種類

便ができる過程や排便の仕組みに障害があって起きる便秘を「機能的便秘」といいます。慢性便秘と急性便秘があり、一般的な便秘といった場合は、この慢性便秘のことをいいます。

慢性便秘は習慣性便秘ともいえ、その原因により弛緩性便秘、直腸性便秘、ケイレン性便秘などに分けられます。

急性便秘は、身体や環境の一時的な状態に影響されて起こるもので、主な原因として、旅行などに出かけたとき、強いストレスを受けたとき、水分の不足、食物繊維の不足などが考えられます。

一方、腸そのものの病変によって起こる便秘を「器質的便秘」といい、先天的な疾患の他に、腸にできた腫瘍、炎症、閉塞などにより便の通りが悪くなって生じます。

●弛緩性便秘
便秘の大半を占めます。大腸の緊張が緩んでいて、蠕動運動や筋力が低下し、便意を感じなくなっています。高齢の方、虚弱体質の方、内臓下垂の方、お産回数が多い女性、病後で体力が低下した場合などに起こりやすいといえます。

●直腸性便秘
便が直腸に達しても便意が起きず、蠕動運動が始まらないといった、排便の反射が弱くなっている場合をいいます。排便を我慢をしたり、浣腸の乱用などで神経が鈍くなったりすると生じます。太くて硬い便が特徴で、無理な排便により切れ痔を起こすことがあります。

●痙攣性便秘
大腸の運動が引きつったようになり、便の通りが悪くなる便秘です。下剤の乱用、精神的ストレス、過敏性大腸炎、自律神経失調症などが原因です。便意そのものはあるものの、お腹が鳴ったり張ったりして、腹痛や排便困難などを伴います。ウサギのフンようにコロコロした細い便が特徴です。


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便秘の原因

便秘の原因にはいろいろな要素が考えられますが、代表的な原因は以下の通りです。

1.不規則な生活
不規則な生活、特に睡眠不足などで自律神経が乱れると、腸の蠕動運動が鈍くなったり、脳に便意が正しく伝わりにくくなります。

2.水分不足
水分を充分摂らずに不足すると、便が硬くなり便秘となります。

3.食物繊維の不足
食物繊維は腸で消化されず、便として排泄されます。つまり食物繊維が足りないと便が形成されず、便秘の原因になります。なお、痙攣性便秘の場合は、食物繊維が多過ぎて逆に腸を刺激してしまうことから生じます。ダイエットなどで食事の量を減らしたり朝食を抜いたりすると、一時的には便の量が減って便秘状態になることが多いといわれていますが、最近では、むしろ食べ過ぎにより胃腸が疲れてしまい、便秘を招くことが多いと考えられます。

4.便意を我慢する癖
便意を我慢することを繰り返していると、そのうちに便意を伝える刺激が脳に届かなくなってしまい、便秘の習慣がついてしまいます。

5.精神的ストレス
痙攣性便秘は主に自律神経の乱れが原因で起こります。心配、不安、怒りといった精神的ストレスは、交感神経を過剰優位にして自律神経のバランスを崩してしまいます。

6.運動不足
運動不足は腸の蠕動運動を低下させ、便秘を招きます。

7.病気
病気で寝たきりの生活が続くと、腸の運動が弱くなります。また、痔など腸に関わる病気から便秘になることも多いといえます。

8.加齢
高齢になるとやはり腸の運動が衰え、便秘しやすくなります。


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便秘の治療

便秘の治療は、基本的には日常生活での心がけを中心とした「予防法」と同じです。それでも改善しない場合は、下記の薬物(下剤)や外科的な措置が必要になります。

【下剤の使用】
下剤とは、便秘薬ともいい、小腸や大腸の運動を活性化させて便などの排泄を促進させる薬剤です。また、便を柔らかくする薬剤も下剤の一種です。下剤は作用の強さによって、「緩下剤」と「峻下剤」に分かれます。 酸化マグネシウムや便を軟らかくするための下剤は緩下剤で、作用は弱いものの副作用が起きにくく、逆に峻下剤は強力に作用するものの副作用が出やすく習慣性も起きやすいといえます。

【外科的措置】
開腹は腸の癒着を招きやすいこともあって、器質的便秘で腸が締め付けられていたり腫瘍で塞がれていたりするケースや、薬剤を用いた内科的措置で埒が明かない場合に限り、外科的な治療を考えます。なお、便秘と腸の長さとは関係がなく、アフリカ人は日本人のように腸が長いものの、食物繊維をたっぷり摂っているので欧米人よりはるかに便秘が少ないといいます。便秘解消のために腸を切り詰める意味はまったくありません。

【宿便の解消法】
宿便とは、滞留便のことです。腸内に滞留した便が腐ると、そこから出るいろいろな毒素が腸壁から吸収されて血液に乗って全身の細胞に運ばれ、肝臓をはじめとしたいろいろな臓器を弱らせ、自然治癒力を低下させてしまいます。そして、ガンや多くの慢性疾患といった形となって、体にさまざまな不具合が生じます。肉食の比重が高いと、それだけ便も腸内で腐りやすいといえます。

宿便については、腸管にこびりついた老廃物という考えがあるようですが、医学的にはその存在は認められていません。なぜなら腸の粘膜の新陳代謝は高速で、3日もすれば新しい細胞に代わっているため、数ヶ月も老廃物が付着していることはありえないからです。

いずれにせよ宿便は特に女性に多く見られ、便秘症、冷え、肌荒れなどの原因のほか、代謝の悪い、痩せにくい身体にしてしまう張本人でもあるので、何とか解消したいものです。

宿便を溜めないようにするには、便秘にならない、腹八分目と少食を徹底する、水分を充分摂取する、動物性脂肪の多い食品を控える、加工食品の利用を減らす、食物繊維を積極的にとる、納豆、豆腐、味噌汁などの発酵食品を食べる、塩分や糖分を控える、などのほか、断食によって大量の宿便が取れることが知られています。


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便秘の予防策

■規則正しい生活をする
不規則な生活、特に睡眠不足などで自律神経が乱れると、腸の蠕動運動が鈍くなったり、脳に便意が正しく伝わりにくくなります。充分な睡眠をとって副交感神経の働きを優位にし、腸の中で便をしっかり形成してやることと、目が覚めたらすぐにシャキッとして交感神経のスイッチを入れることで結腸反射が起きると、食事に頼らなくても排便ができるようになります。

■水分をしっかり摂る
水分を充分摂らないと、便が硬くなり便秘となります。冬場に便秘になりがちな人は、充分な水分の摂取を心がけてください。

■食物繊維を多く摂る
食物繊維をたくさんとって便の嵩を増やすことが大切です。宿便や老廃物などをそっくりこそぎ落としてくれます。さらに、食物繊維は腸を刺激し、スムーズな排便を促します。また、食物繊維は腸内細菌のうち善玉菌を増やし、腸内環境を整えます。ですから、食物繊維の多い野菜(たけのこ、ごぼう、海藻類、きのこ類、こんにゃくなど)や果物をたくさん食べることが必要です。ただし痙攣性便秘の場合は、逆に食物繊維の少ない、消化の良い物を摂り、腸の刺激を取り除くことが大切です。

なお、ダイエットなどで食事の量を減らしたり朝食を抜いたりすると、一時的には便の量が減って便秘状態になることが多いといわれていますが、最近ではむしろ食べ過ぎのほうが便秘を招くことが多いと考えられます。これは、食べ過ぎにより胃腸が疲れてしまうためで、少食にしたら改善されることが期待できます。ただし食物繊維はしっかり摂ること。

■起き掛けの冷たい飲み物
目が覚めてすぐに、冷水あるいは牛乳を飲んで腸を刺激すると、便意をもよおすようになります。

■適量の脂分を摂る
脂肪は腸内の潤滑油となり、便を出やすくしてくれます。ダイエットで極端な脂抜きの食事を続けていると、便秘につながることがあるので注意が必要です。

■香辛料や酸味で腸に刺激を与える
香辛料を使った食品や酸味の強い食品も腸に刺激を与え、排便を促します。また、適量のアルコールも腸の刺激になります。

■便意を我慢しない
便秘の習慣がつかないよう、便意が生じたら排便を我慢せずに、すぐにトイレに行く必要があります。 また、便意があってもなくても毎朝トイレに行って、規則的な排便の習慣をつくることも大切です。

■精神的ストレス
痙攣性便秘は主に自律神経の乱れが原因で起こります。心配、不安、怒りといった精神的ストレスは、交感神経を過剰優位にして自律神経のバランスを崩してしまうため、なるべくストレスを溜め込まないようにしましょう。

■毎日の適度な運動
腸の蠕動運動は、適度な運動により活発になります。 身体を動かすと腸の動きがよくなるので、1日に10~15分ぐらいの適度な運動をするとよいでしょう。特に腹筋運動は、大腸も鍛えて蠕動が良くなります。

■腹部の運動やマッサージ
便器に腰掛けたまま、腰を中心に上体を左右に数回揺らすと、腸の蠕動が促進されます。 また、腹部を時計回りに片手でマッサ-ジをすると、同様に動きがよくなります。

■お腹を暖める
筋肉は温めると動きが活性化するため、入浴などで腹部を温めると効果があります

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便秘の本

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