アスペルガーのいろは

病気のいろは
頭の病気 - 脳
頭の病気 - 目
頭の病気 - 鼻
頭の病気 - 口
頭の病気 - 耳
頭の病気 - 他
全身の病気
内臓の病気 - 肺
内臓の病気 - 心臓
内臓の病気 - 胃
内臓の病気 - 肝臓
内臓の病気 - 腸
内臓の病気 - 腎臓
内臓の病気 - 他
骨の病気
関節の病気
血液の病気
皮膚の病気
心の病気
女性の病気
性関連の病気
その他の病気
深呼吸ダイエット
アスペルガーとは アスペルガーの症状 アスペルガーの治療法

 アスペルガーの方に役立つ無料小冊子

アスペルガーとは

アスペルガーとは、「アスペルガーシンドローム(症候群)」といいオーストリアの小児科医である「ハンス・アスペルガー」が1944年に「自閉的精神病質」として報告しました。しかし、世界大戦などの影響であまり注目されず1981年に、イギリスの医師である「ローナ・ウィング」がアスペルガーの功績を紹介する事により1990年代には全世界で注目されつつなるようになりました。

アスペルガーsyndの特徴は「社会性(他人といる時の立ち居振る舞い)」「コミニュケーション(自分の気持ち、相手の気持ちを伝え、理解する)」「想像力及び創造性(遊びやこだわり)」などの3つの分野における障害と言われています。

高機能自閉症やアスペルガーsyndは「高機能広汎性発達障害」とも言われ知的障害は伴いません。(言語能力は正常)しかし、学習障害(LD)注意欠陥・多動性障害(ADHD)などを伴うことが多く、認知度も現在では低いため誤解を受けやいと言われます。そのため学校では、いじめの対象になったり、教師が正しい対応(怠けと誤解するなど)ができなかったりと、本人は様々なストレスを背負い込み、とても辛い思いをしてしまいます。決して、単なる我がままや怠けだけではないのです。また、ご家族は周囲の誤解、子育ての困難や情報不足などが原因で精神的にまいってしまうケースも多いので注意が必要だと言われます。アスペルガーsyndなどは先天的なものなので、環境や子育ての失敗の影響ではありません。

【自閉症スペクトラムとは?】
スペクトラムとは連続体という意味を持ち、先のローナ・ウィングが提唱している重度~高機能自閉症、アスペルガーsyndを1つにまとめて考えていくということとされています。アスペルガーsyndと高機能自閉症の明確な違いはないとされ、この2種類をスペクトラムの高機能タイプと言われるようです。高機能タイプはIQが約70以上(通常では約100)とされていますが、正常な場合もあるようです。



アスペルガーの症状

ここでは前述のアスペルガーsyndの「社会性」「コミニュケーション」「想像力及び創造性」の3症状を詳しく紹介します。

【社会性の障害】
アスペルガーsyndの子供たちは、重度の自閉症の子供たちとは異なり積極的に人と接しようとします。例えば初対面の人にも臆する事なく様々な質問をしてみたり、遊びの輪の中にすすんで入って行くなどといったようにです。

しかし、悪気はなくても人の嫌がる事を言ってしまったり、俗に言う「暗黙のルール」を理解する事は困難だと言われています。

また、自分のスペースを作り、人が急に近づくと極端に驚いたり、逆に人に近づく時に顔も見ないで近づき、一方的に自分の質問だけをしてしまうような事も多く見られるようです。

ですから、公共の場においても会話がスムーズにいかず、上下関係の理解も困難だと言われています。


【コミニュケーションの障害】
基本的には言葉の問題はないと言われています。しかし細かく見ると会話がスムーズにいってない場合が多いようです。自分の意見をどのように伝えたら良いかわからず、言葉を注意されてもただ混乱してしまったり(指摘だけではなく正しい使い方を教える事です)言葉が単調でまるでテレビのニュースの様に話し、相手の気持ちの理解が困難で自分の好きな事にだけこだわり、話してしまったりという様な事です。

また、冗談など言葉のあやなどが理解できず「今度」や「もう少し」などの曖昧なニュアンスが理解できないと言われます。ですから、ひそひそ話などが苦手で、大きな声で話さなければいけない場面でも普通の発声で行ったりしてしまいます。

極端な例で言いますと、母親が叱る時に「お前はもらわれてきたんだよ」と言われた子供が本気にし、区役所に戸籍を調べに行ったという事もあるようです。本人が1番ストレスを抱えていると言う事を理解してください。


【想像力及び創造性の障害】
アスペルガーsyndの子供たちは、モノマネ遊びなどは得意ですが○○ごっこといった遊びなどは苦手と言われています。また、様々な物を集めたがったり、変化を嫌うため同じ持ち物ばかりにこだわったりし、変化に適応できないと強いストレスを感じてしまうようです。しかし優れている点もあり、家電製品を分解・組み立てなどをしてしまうという様な機械的な記憶は得意だと言われています。


【その他の障害】
その他の障害では、学習障害(LD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)などがあります。抽象的な考えが苦手なため、感想文や読解が上手くできなかったり筆記が苦手だったりという様な事が多く見られます。また注意力が散漫であったり集中する事が苦手であったりと言う事もあわせて見られるようです。


【得意な分野は?】
これは全ての子供たちにも言える事ですが、欠点の指摘ばかりするのではなく子供の得意な所を伸ばすという考え方が大切だと言われます。特にアスペルガーsyndの子供たちは、人一倍ナイーブですから、できない所ばかり指摘しては落ち込むだけだと言われています。彼らは、優れた記憶力を持っています。しかも長期記憶なので、1度覚えた事は忘れず、パソコンを分解し組み立てなおしてしまう子供もいると言われます。

ですから、ことわざや地理、歴史などが得意な子が多く、そこを褒めるとすごく喜ぶようです。また、IQが高い子などでは数学や科学を得意とし、前述のウィングはアスペルガアーsyndの人には科学者や数学者が多いのでは?とも言われているようです。他では、偏見を持たないため、誰とでも同じように接する事ができ、変な先入観も持ちません。ひじょうに素直な性格なのです。


アスペルガーの治療法

アスペルガーsyndの治療法や薬は、今のところは残念ながらないようです。自分の得意な分野で大成功をしている人もいれば、社会に適応できず、苦しんでいる人も多くいるのが現状と言われます。

ですから、障害と付き合いながら社会生活できるような対策として「本人へのアドバイス」と「周りの人々への働きかけ」が大切だと言われています。本人へには様々なケースでの人への接し方などを集団活動を通じ具体的にアドバイスしていきます。環境の変化などが苦手なため、進学や新しい職場などの際には、あいさつ1つから具体的に細部にわたりアドバイスしていく事が重要です。

また、他の人々にはこの疾患の特徴を正しく理解してもらい正しい対応をしてもらうように働きかける事も重要です。また、この疾患は周りの状況判断が苦手なため、曖昧な状況を極力避け褒める時や叱る時でも、具体的にはっきりと行う必要があります。

【TEACCHプログラムとは?】
TEACCHプログラムとは「Treatment and Education of Autistic and related Communication handicapped Children 」の略で、米国ノースカロライナ州での自閉症関連やコミュニケーション障害児・者のための、幼児期から成人期にいたる総合的な援助のネットワークのことです。ノースカロライナ大学精神科医のエリック・ショプラーのグループが開発したプログラムで、今日では全世界で最も進み確立した自閉症などへの社会援助システムだと言われています。

その日にする事(作業など)を各々違った、絵や写真などを用い1連の動作を具体的に示したり、トイレなどへ行く場合はカードを上げたりと周りの状況を理解しやすく、適切な行動ができるようにしたりという様な事を行っていると言われます。

また、近頃では校内に「通級指導教室」という普通学級に通いながら、週の何日か専門的指導を行う学校も増えてきました。多くは子供たちの交流を図るためにグループ単位での学習を行うようです。子供たちにストレスをためさせ、癇癪などを起こさせないためにも利用してみると良いでしょう。各地域では「療育センター」などもあり、臨床心理士、言語聴覚士、作業療法士などが在籍し専門的な指導を受ける事ができます。社会で生活していくためにもこのような施設などを利用し、技術の習得をする事も良い選択でしょう。