アルツハイマー病のいろは

病気のいろは
頭の病気 - 脳
頭の病気 - 目
頭の病気 - 鼻
頭の病気 - 口
頭の病気 - 耳
頭の病気 - 他
全身の病気
内臓の病気 - 肺
内臓の病気 - 心臓
内臓の病気 - 胃
内臓の病気 - 肝臓
内臓の病気 - 腸
内臓の病気 - 腎臓
内臓の病気 - 他
骨の病気
関節の病気
血液の病気
皮膚の病気
心の病気
女性の病気
性関連の病気
その他の病気
   
    深呼吸ダイエット
アルツハイマー病とは アルツハイマー病の種類 アルツハイマー病の症状
アルツハイマー病の原因 アルツハイマー病の予防策 アルツハイマー病の治療法
アルツハイマー病の治療物質の開発 アルツハイマー病の10の信号

 アルツハイマー病の方に役立つ無料小冊子

アルツハイマー病とは

アルツハイマー病(アルツハイマー型痴呆症)は、1907年にドイツの精神科医、A.アルツハイマー博士が初めて報告したことから名づけられました。脳内で特殊なタンパク質異常が起こり、脳内のニューロンの消失につれて脳が次第に萎縮していき、知能、身体全体の機能が衰え、ついには死に至る病気です。 痴呆症は、大別するとアルツハイマー型と脳血管性に分かれますが、最近では、アルツハイマー型が脳血管性を上回るようになりました。 アルツハイマー病の原因は未だよくわかっておらず、従って今のところは特効薬も効果的な治療法もありませんが、薬物療法により徘徊や失禁といったいくつかの症状を軽減することは可能とされています。また、症状を進行させる原因とみられるβアミロイド蛋白の神経毒性が解明されつつあり、ラットの試験では良好な結果が得られたとして人間への効果が期待されています。(βアミロイド蛋白による「老人斑」は、結果でありアルツハイマー病の原因ではないとされています。) いずれにしても、アルツハイマー病は診断が早ければ早いほど、症状は処置に対して好ましい反応を示します。もし自分自身や家族にアルツハイマー病の兆候がみられると思うようなら、できるだけ早く主治医に相談しましょう。


アルツハイマー病の種類

アルツハイマー病には、アルツハイマー型老年痴呆と家族性アルツハイマー病の2種類があります。 アルツハイマー型老年痴呆はアルツハイマー型痴呆の中でほとんどを占め、主に60歳以上の老年期に発症します。一方、アルツハイマー型痴呆の中でもごく少数を占める家族性アルツハイマー病は、常染色体優性のメンデル型の遺伝パターンを示し、主に30~60歳代で発症するのが特徴です。


アルツハイマー病の症状

一般に、アルツハイマー病の病態は3期に分けられます。そして、第1期の前にいわゆる前駆症状というものがみられます。

●前駆症状
知的能力低下に先立つ2~3年前から、頑固になった、自己中心的、人柄に繊細さがなくなったといった軽度の人格変化がみられ、さらに不安・抑うつ、睡眠障害、不穏、幻視妄想を認めることが多くなります。

●第1期
初期症状として、健忘症状、空間的見当識障害、多動・徘徊などが多くなります。たとえば、つじつまが合わない文章を書くようになる、人の名前を忘れる、ものをしまった場所を忘れる、道に迷う、約束を忘れる、などです。

●第2期
高度の知的障害、失語、失行、失認、錐体外路症状(筋固縮)などが現れる進行症状です。通勤の道を間違える、家の中でトイレと台所を間違える、自分の年齢が分からない、言葉の最後の数語を反復させる、1語を反響させるかのように何度も繰り返す、鏡に映った自分に話しかける、人形を子供と信じてなでたりあやす、食事をしたことを忘れ、食べたばかりなのに“食事はまだ?”と催促する、乾いた洗濯物を、また洗濯機に入れて洗おうとする、鏡に映った自分を他人と思って話しかける、など。

●第3期
高度な痴呆の末期で、症状もしばしば痙攣、失禁、拒食・過食、反復運動、錯語、反響言語などを繰り返し重症化します。人格が変化し、感情的に不安定になり、徘徊したり、環境に適応出来ずに様々な問題を引き起こし、ついには精神の荒廃状態に陥り、言葉を発することも出来なくなり、寝たきりになります。


アルツハイマー病の原因

アルツハイマー病は、多くは65歳をすぎてから発病し加齢とともに増加しますが、誰もが高齢になると発症するわけではありません。アルツハイマー病になるはっきりとした危険因子は痴呆とダウン症候群の家族歴だけであり、発症の原因はよくわかっていません。

アルツハイマー病のうち、いくつかのタイプは遺伝します。もし家族の誰かがアルツハイマー病を発病していたら、家族の他の人もアルツハイマー病を発病する可能性が高いと言えるでしょう。また、ダウン症候群にかかっている人はアルツハイマー病になる可能性が高いです。ダウン症候群にかかっている人の近親も、その危険性を持っています。

病理学的には、アルツハイマー病患者には、脳組織の萎縮、大脳皮質の老人斑の出現がみられ、この老人斑が脳の神経を死滅させる張本人といわれているβアミロイドの沈着であることが明らかになっています。また、大規模な易学調査によって緑黄色野菜、魚介類の摂取はアルツハイマー性痴呆の発症リスクを減少させ、肉類の摂取はリスクを上昇させるという結果が出ています。

なお、アルミニウムの摂取がアルツハイマー型痴呆の原因になるという説については、明確な根拠が示されておらず、俗説の域を出ないといえます。また、喫煙によるニコチンの摂取がアルツハイマー型痴呆の発症を減少させるという説もありましたが、現在では否定されているようです。


アルツハイマー病の予防策

原因の分からない疾患の予防は難しく、アルツハイマー病は確実な治療法や予防策が確立されていないのが現状です。痴呆を早期に発見し、その進行を抑制することが重度の痴呆にならないための予防策になります。

脳血管性痴呆症は、生活習慣病を回避することでリスクを軽減することができます。

食生活の面では、ビタミンやミネラルをバランス良く摂る事で、血液の浄化や血管を丈夫にし、脳の活性化を促す事ができます。また、活性酸素が関与しているので緑茶やビタミンC・Eなどの抗酸化作用のある食品を摂ることも予防の手助けになると考えられています。またイチョウ葉に含まれている、ギンコライドBは、血液循環促進に非常に効果の高い成分なので有効です。また、女性ホルモンのエストロゲンを服用している女性はアルツハイマー病の罹患率が低くなるらしいことが、米コロンビア大の研究グループの調査で明らかになりました。エストロゲンは更年期障害などの治療で使われますが、脳細胞を強化して発症を遅らせるのではないかとみられています。


アルツハイマー病の治療法

アルツハイマー病を完全に治す治療法はありません。つまり、脳細胞の死滅を防ぐことはできません。とはいえ、薬物療法で症状の進行を遅らせることは期待でき、場合によっては5年ほど遅らせることで、特に高齢のアルツハイマー患者はある程度のQOLを維持しながら人間らしい生活を送ることも可能です。さらに本人のみならず、介護しなくてはならない家族や周囲の人間にとって、その手間が少しでも軽くなることは大きな負担の軽減につながります。そのためにも、なるべく初期の段階で病気を発見し、早めに治療をスタートさせることが望まれます。

アルツハイマー病は、アセチルコリンという伝達物質が非常に減り、記憶の状態が悪くなっている状態であることが分かっています。そのため、現在の日本では、アセチルコリンを増やすドネペジル(アリセプト)という薬を使った治療が行われています。

また、アルツハイマー病になると、脳にβアミロイドという蛋白質が溜まり、大脳皮質などに老人斑が形成されます。このβアミロイド蛋白の沈着が病気を引き起こす原因とされているため、脳に溜まらないようにする研究や、取り除く研究も進められています。この他にも、アセチルコリンを分泌する細胞を脳に移植する実験なども行われています。

アルツハイマー病の約30%は遺伝的なもので、避けられない部分もありますが、それを上回る積極的、社会的な活動により、症状が表面に出ないまま生涯を送ることも可能です。いろいろな人と交流をすること、刺激的でユーモアのある楽しい生活を送ることが、知的な機能を保ち「もの忘れ」や「痴呆」を防ぐことに繋がります。


アルツハイマー病の治療物質の開発

アルツハイマー・ジャーナル(Journal of Alzheimer's)の最新号(2006年12月22日)によれば、 カディフ大学薬学大学のエマ・キド博士は論文のなかで、アルツハイマー病の原因とされている脳細胞破壊タンパク質アミロタイド・ベターの蓄積を遮断する抗体を開発したそうである。

この抗体は、アルツハイマー病の進行を防ぐとともに、予防にも役立てると期待されている。まだ全ての実験が終わっていない段階なので、治療剤として完成するまでには数年かかるとのこと。


アルツハイマー病の10の信号

1.最近情報を忘れるなど記憶力が劣る。
2.手慣れた品物の使い方が分からない。
3.単純な単語が思い出せない。
4.自分が住んでいる町で道に迷ってしまうなど方向感覚がなくなる。
5.判断力が劣る。
6.カネ勘定のような単純な事に難しさを感じる。
7.物の置き場所が分からない。
8.理由もなく泣いたり怒ったりする。
9.疑うとか恐れるなど性格変化がある。
10.呆然とテレビを見たり、よく寝るなど受動的になる。